強欲な青木

自動試験機能付きＰ型自動火災報知設備の施工って、一体どんな感じなの！？

配線とか機器取付については今までの自火報と同じですが、少し設定が必要になります。

管理人

絶望タマ王

まさか、その設定が難しいんじゃ‥？

全然、簡単ですよ！弊社で新設工事したので紹介していきますね。

管理人

甲種４類の消防設備士免状取得者のみが行うことが出来る独占業務として、自動火災報知設備の施工があります。

予防タマスケ

新型コロナウイルス対策として、例えば福祉施設や共同住宅で入室せずに火災報知器が点検できたらイイですよね！

自動試験機能付きＰ型自動火災報知設備を設置しました

◎ 自動火災報知設備の種類

自動火災報知設備には、大きく以下の二つの機構があります。

P型

一般的な自動火災報知設備で、感知器や発信機の電気的な接点(＋と－)が閉じて電流が流れることで火災信号となるもの。

R型

感知器や発信機それぞれにアドレスが設定されており、伝送信号(通信)によって火災信号を検知するもの。

点検タマ王

比較的大規模な建物に設置されているR型には、従来から自動試験機能が備わってましたよね。

はい、感知器や発信機のデータを受信機(大元の制御盤)上で監視してプリントアウトすることが以前より可能でした。

管理人

その自動試験機能について、昨今では一般的なP型の自動火災報知設備にも備わったモデルが登場しています。

◎自動試験機能付き導入に際して

初期コストとして機器代が若干高いですが、その後のメンテナンス等も任せて頂けるお客様の現場であれば弊社でも「自動試験機能付きのP型」を施工することがあります。

自動試験機能付きＰ型自動火災報知設備の施工について、配線方法や機器の取り付け方は従来と全く同じです。

◎ 自動試験機能付きにすると‥

自動試験機能付きP型を選ぶことによる変更点としては、主に以下の三つが挙げられます。

特に価格について従来のものと比較すると、目先の面では初期コストに開きがあるので選ばれにくい事情がありました。

強欲な青木

あれれー、でも自動火災報知設備を含む消防用設備等は半年に一度の定期点検があるよねぇー！？

はい、消防用設備点検に要するコストを削減できるので長期的にみると自動試験機能付きにした方がメンテナンス費用を浮かせることができます。

管理人

強欲な青木

なるほど、そういう理屈で投資回収も可能となっているワケですか。

◎ 自動試験機能付きP型自動火災報知設備の設定

自動試験機能付きP型の感知器にも、R型と同様に固有のアドレスを設定することができます。

アドレス設定器

アドレス設定には、専用のアドレス設定器が必要となります。

強欲な青木

メーカーのキャンペーン等で自動試験機能付きP型を購入したら、無料でセットにしてくれたわ。

タイミングを見計らって入手しましょ、設定操作自体はとても簡単でしたね。

管理人

感知器アドレス設定

SDカード書き込み

加えて、他の情報登録は全てSDカードを用いてパソコン上で行える仕様となっています。

現在はSDカードの価格も昔と比べて大幅に下がり、入手しやすい環境にあるからこそ取り入れられる手法でしょう。

Dr. タマ王

従来品だと、受信機上の小さい画面にて数個のボタンを地道にポチポチと押して設定を進める必要があったノォ‥。

今はパソコン上の広い画面かつ分かりやすい操作で、簡単に設定が完了できますね。

管理人

パソコン上にてSDカードへ情報の登録が終わったら、受信機内のSDカードスロットに差し込みます。

感知器の取付

アドレス設定が完了した感知器ヘッドを、配線工事を完了したベースに取り付けます。

◎ 自動試験結果の確認方法

自動試験機能付きP型は常時建物内の感知器や発信機の状態を監視しており、その結果は受信機上で容易に確認することが可能です。

自由のタマスケ

自動試験結果データはSDカードに書きだすことが出来る為、それをパソコンで読み込んだものを点検結果報告書に添えられます。

これにより、従来では人力で全て行っていた作動試験に要する時間を大幅に削減することが可能となりましたね。

管理人

点検結果の報告方法については、例えば大阪市中央消防署の様な全国でも５本の指に入るレベルの所轄消防署だとＰ型の自動試験結果を添える等の手法に対応して頂けますが、旧態依然とした風土が根強い頑固な田舎だと遅れている可能性あるので所轄消防署に問い合わせてみて下さい。

煙感知器の感度試験も省略可能！

煙感知器については「感度試験」という煙感知器を取り外し、かつ専用の高価な「感度試験器(ウン十万円する)」機器を用いた試験を行う必要があります。

自動試験機能付きP型であれば、この煙感知器の感度試験という定期点検時の面倒な作業が一つ省略可能となっています。

感知器作動箇所の特定も容易に

更に、実際に火災信号が発された際にも、受信機上で作動した感知器に設定していた名称が表示されます。

これにより、受信機を見ただけで感知器の位置まで特定することが可能となっています。

強欲な青木

従来のP型だと受信機上にて例えば「①１階」と、その警戒区域(自動火災報知設備のエリア分け)までしか特定できませんでしたね。

だから「①１階」で火災信号が発生していたとしても、事務所なのか厨房なのか…といった情報については実際に現場を確認しなければ把握することができませんでした。

管理人

自動試験機能付きＰ型は、自動火災報知設備の役目である「火災の早期発見」という性能についても向上していると言えるでしょう。

◎ ソーシャルディスタンス消防点検

自動試験機能付きP型自動火災報知設備はR型と同様に受信機上で感知器や発信機の状況が確認できますから、受信機の設置されている部屋のみ入室すれは足ります。

従来は初期コストを出来るだけ抑えたい要望もあって自動試験機能付きP型を納入することは難しい面がありましたが、現在はソーシャルディスタンス確保というニーズはあるので導入についても納得度が格段に向上しているでしょう。

飛脚タマスケ

自動試験機能付きＰ型って、この新型コロナウイルス禍においては「入室を伴う点検」を省略できるという圧倒的な魅力を備えているよね。

建物オーナー様や共同住宅及び福祉施設等の入居者様にも人が立ち入ることは嫌がられますが、我々消防設備士も感染リスクをできるだけ避けたいところが本音です。

管理人

これから数十年後には、自動試験機能付きは当たり前になっており、消防設備士のシンボリックな姿である「長い棒を持って天井の感知器を試験する様子」というのは中々見られなくなるかもしれません。

自動試験機能付きP型が当たり前‥といった世の中にする為に、消防設備士は発信し、お客様に納得してもらうことが次のステップとして大切でしょう。

📺ＣＭ

感染症対策にもなる自動試験機能付きＰ型の自動火災報知設備に関する「設計」「施工」「維持管理」についても、大阪市平野区にあります青木防災㈱のプロフェッショナル集団にお任せ下さいませ。

◎ まとめ