届出 消防法

【記入例】消防用設備等の設置義務は特例申請で緩和できます【令32条】

消防 特例申請の記入例

https://aokibosai.jp

お悩みタマスケ
お悩みタマスケ
所轄消防署から「特例申請」すれば消防用設備等の設置義務が緩和できるって指導あったけど‥どういうこと!?
消防法施行令第32条に “特例” の基準があって、その対象としてもらう様に消防長(署長)宛に願出書を申請するんですよ。
管理人
タマスケ博士
タマスケ博士
はっはっはっ‥さっぱり分からない。
まず軽く “特例” について説明してから、実際に弊社で提出している特例(緩和・猶予)承認願出書を見ていきましょう!
管理人

【記入例】消防用設備等の設置義務は特例申請で緩和できます【令32条】

◎「令32条」って⁉

略して “令32条” と呼ばれる消防法施行令第32条の特例基準では、以下の文言が謳われています。

消防用設備等について、消防長または消防署長が、防火対象物の位置・構造又は設備の状況から判断して、規定による消防用設備等の基準によらなくとも、火災の発生または延焼のおそれが著しく少なく、かつ、火災等の災害による被害を最少限度に止めることができると認めるときにおいては、適用しない。

参考消防法施行令 第32条〔基準の特例〕

大阪のオバタマ
大阪のオバタマ
えーっ⁉こんなんアリなら『ウチ、火事になっても被害ありまへん!』言うたらしまいやん!
いや、そんな簡単にいくワケありまへんがな‥特例適用できる条件ってのもバッチリ定められてます。
管理人

 

◎ 特例 ≒ 緩和・猶予等

大阪市の特例申請フォームは「消防用設備等(特例承認・除外)願出書」なる名称ですが、お隣の東大阪市では「消防用設備等願出書(緩和、除外、猶予等)」と呼び名が異なります。

アンケート猫
アンケート猫
呼び名こそ違うものの、ほぼ同じ書類ですね。
つまり “特例” ってのは “緩和” とか “猶予” をする為の制度ってのが分かります。
管理人

 

◎ 特例申請書の記入例

よく提出する特例申請書の記入例を、以下に紹介していきます(※PDFファイルは “参考” よりダウンロード可能です)

 

特定小規模施設用自動火災報知設備

ペアリング中の特定小規模施設用自動火災報知設備

特定一階段等防火対象物特定小規模施設用自動火災報知設備を設置する際に提出する特例申請書記入例です。

特定小規模自動火災報知設備 特例申請書

参考特定小規模自火報_特例承認願出書

タマスケ団員
タマスケ団員
これ、どういう時に使うん?
専ら「一戸建てを(5)項イ 民泊へ用途変更」する際に提出しますね。
管理人

 

パッケージ型消火設備

パッケージ型消火設備 特例申請

通常、屋内消火栓設備の設置が必要な建物にパッケージ型消火設備を設置する際に提出する緩和願出書記入例です。

パッケージ型消火設備 緩和願出書

参考パッケージ型消火設備_緩和願出書

消防署予防課のタマスケ
予防タマスケ
原則、屋内消火栓設備を設置しなければならない点は把握しておいて下さい。
設置義務が生じるけど、現実的に屋内消火栓設備の設置が不可能‥って際の妥協案としてパッケージ型消火設備の設置が認められた場合に提出する書類ですね。
管理人

2020年1月号の月刊フェスクにて、特例適用でパッケージ型消火設備を設置していた建物で火災が発生し、そこで「消火器とパッケージ型消火設備を利用して消火活動が行われた‥」なる奏功事例が紹介されていました。

パッケージ型消火設備 奏功事例

参考妥協案の奏功 特例的運用により設置したパッケージ型消火設備の奏功事例月刊フェスク「違反是正」

火消しタマスケ
火消しタマスケ
記事中でも「現実的な違反是正」に取り組んだ方が、結果的に防火管理上有効であることが述べられていますね。
『法令で決まってるから絶対アカン!』と突っぱねるのではなく、特例や緩和措置を適用すべき場合もあるって話。
管理人
施工管理ネコ
施工管理ネコ
あと、特に多いのが工場や倉庫を後から増改築して屋内消火栓設備の設置義務が生じるケース‥事前に設置義務の有無を確認すべき。
建物の延べ面積が増えたら消防用設備等の設置義務が生じる可能性がある‥ってオーナー様や施工者に把握してもらう必要ありますな。
管理人

 

スプリンクラー設備(13条区画)

レアケースですが、以前に消防法施行規則第13条の区画が形成されている旨を特例申請書にて証明することで、何千万円も費用がかかるスプリンクラー設備の設置義務を免れたことがありました。

スプリンクラー設備 13条区画 特例申請書

参考13条区画でスプリンクラー設備を省略除外できましたスプリンクラー設備

理論武装タマスケ
武装タマスケ
もしかしたら特例申請できる可能性が‥と知っておくだけで、ウン千万円の費用差が生じるかもしれないとは。
特例申請は「通常とは異なるルール」を知っておかなければならんので、消防設備士のウデの見せ所だったりします。
管理人

特例申請は、消防設備士のウデの見せ所!

 

◎ 誓約書と委任状

特例申請書と付随し、併せて提出する書類に「誓約書」と「委任状」があります。

誓約書

もし特例承認されたとして、後々その際の条件に建物が適合しなくなった場合に特例承認が解除される可能性があることに同意する旨を受諾する書類です。

誓約書 消防 特例

参考誓約書_特例承認

タマナシ
タマナシ
これ確か‥吾輩が去勢する時にも書いた様な気がする。
いや、君の去勢手術は20分くらいでアッサリ終わったよ。
管理人

 

委任状

特例申請書の提出者は建物の関係者ですが、それを業者が一任して実施する際に委任状が必要となります。

委任状 消防 特例申請

参考委任状_特例承認

こちら「1. 」の文言を変更すれば、他の消防関係手続きにも使えるので “参考” にWordファイル添えときました♪
管理人
女キャッチャー
女キャッチャー
クゥーーッ!!親切ゥーー!!

 

【参考】通知でわかる 消防用設備の設置免除・緩和措置

特例適用のベースとなる “通知” が網羅的に掲載されている本に「通知でわかる 消防用設備の設置免除・緩和措置」があり、もちろん弊社にも1冊あります。

通知でわかる 消防用設備の設置免除・緩和措置

データマスケ
データマスケ
ワンランク上の消防設備士を目指す人なら、こういうのを休み時間にパラパラ‥っと目を通しておくべき。
所轄消防署の予防担当者様も無理矢理お金を使わせたいわけでも何でもないから、消防設備士側から妥協案を出せると理想的ですよね。
管理人

 

【追記】

当ブログをTwitterにて拡散したところ、下記の引用RTを頂きました。

@1119_1119

@1119_1119

散々特例で連送の主管内径落としてVEしてる

参考は(@1119_1119)さんツイート

まず、連結送水管の主管内径の特例については消防法施行規則第30条の4〔連結送水管の主管の内径の特例等〕にて以下の通り謳われています。

主管の内径は、100mm以上とすること。ただし消防長又は消防署長が、その位置・構造及び設備の状況並びに使用状況から判断して、フォグガンその他の霧状に放水することができる放水用器具(次条において「フォグガン等」という。)のうち定格放水量が200ℓ 毎分以下のもののみを使用するものとして指定する防火対象物において、主管の内径が水力計算により算出された管径以上である場合は、この限りでない。

参考消防法施行令第29条〔連結送水管に関する基準〕消防法施行規則第30条の4〔連結送水管の主管の内径の特例等〕

また、特例の適用できる防火対象物については告示の連結送水管の主管内径の特例に係る防火対象物の指定についてで以下の通り規定されています。

消防法施行規則(昭和36年自治省令第6号)第30条の4第1項の規定に基づき、連結送水管の主管内径の特例に係る防火対象物は次のいずれかに該当するものとする。

  • 1 連結送水管の放水口を設けるすべての階が消防法施行令別表第1(5)項ロの用途に供されていること。
  • 2 連結送水管の放水口を設けるすべての階が200 ㎡以下ごとに耐火構造の壁若しくは床又は自動閉鎖の防火戸で区画されていること。
  • 3 連結送水管の放水口を設けるすべての階に係るスプリンクラー設備が令第12条第2項及び第3項に定める技術上の基準に従い、又は当該技術上の基準の例により設置されていること。

参考連結送水管の主管内径の特例に係る防火対象物の指定について

引用RT中で言及されていた “VE” は「バリューエンジニアリング」の略称です。

バリューエンジニアリング(VE)とは‥製品やサービスの「価値」を、それが果たすべき「機能」とそのためにかける「コスト」との関係で把握し、 システム化された手順によって「価値」の向上をはかる手法。

参考VEとは | 公益社団法人日本バリューエンジニアリング協会

レペゼン防災
レペゼン防災
毎度♪特例を適用♪して割安な施工♪を当然の如くしている消防設備士がいるんだYO!
いつも “割安” なサービスを‥って謳って努めてたんだけど、VEって概念がドンピシャでした。
管理人

より顧客満足度の高いサービスを当たり前に提供できる様、特例について学んで消防設備業界全体でVEしていきましょう!

 

◎ まとめ

  • 消防法施行令第32条に “特例” について規定されており、その対象としてもらう様に消防長(署長)宛に願出書を申請することがあるので記入例を紹介した。
  • 大阪市の特例申請フォームは「消防用設備等(特例承認・除外)願出書」なる名称ですが、お隣の東大阪市では「消防用設備等願出書(緩和、除外、猶予等)」と呼び名が異なった。
  • 特例申請は「通常とは異なるルール」を知っておかなければならない為、消防設備士のウデの見せ所であった。
  • この記事を書いた人

アオキ シュンスケ

【経歴】鈴鹿高専材料工学科 ⇒ 静岡大学工学部(3年次編入学) ⇒ 院 ⇒ 鈴与㈱ ⇒ 青木防災㈱【保有資格】消防設備士全類・第二種電気工事士・工事担任者(AI・DD総合種)・第三種電気主任技術者【主な活動】月刊誌「電気と工事(オーム社)」コラム執筆・ブログ(月間25万PV)・Twitter企業アカウント(フォロワー数3.2万人)の運営

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